皆様は超芸術トマソンをご存じでしょうか?
1972年に赤瀬川源平氏らによって提唱され今なお路上観察者やマニアック散歩を愛好する人にとっては欠かせない概念となっています。
どういうものか言葉で説明すると、
不動産に付属し、まるで展示するかのように美しく保存されている無用の長物。存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、その中でも不動産に属するものをトマソンと呼ぶ。
端的に言うと建物にくっついている役立つかわからない、なぜそこにあるのかわからない何か
といった感じでしょうか。
この記事では愛すべき街大阪を散歩して見つけた超芸術トマソンを紹介していきます。
無用とびら その1
トマソンの代表格とされている無用とびらです。こちらなんばCity近くで発見しました。
これは非常に危ないです。押戸なのがさらに危ない。
「勢いあまり没」史上一番やるせなくなりそうです……
このようにどこに繋がっているかわからない、訳の分からん場所に繋がってしまっている、
「施工主のバカぁ!!(2007年 M-1グランプリ トータルテンボスのネタより)」
と言いたくなるような不思議なとびらを無用とびらと言い、超芸術トマソン初心者から上級者まで虜にしています。
意識していると意外と見かけるので普段の散歩に飽きそうな方は探してみてはいかがでしょうか。
無用とびら その2
金曜の19時あたりに国民のほとんどが見たであろう有名なとびらです。
今のサイエンスでは大阪市と東大阪市の境目で発見したこのとびらを開けて、
大阪市から東大阪市に行けたとしてもハワイに行くことは不可能なので無用とびら認定させていただきます。
おそらく人や猫などの侵入を防ぐためのとびらだったのでしょうが、罠の予感すら感じてしまうほど右サイドががら空きです。サッカーならクロスを上げられて確実に1点を失うでしょう。
無用手すり
なぜか手すりだけ残ってしまいました。ベストフレンドである階段がないと一気に滑稽です。
心配なのが手すりだけで2階を昇らされるというSASUKEのような試練を与えれた文化住宅の高齢者たち。
現役世代の負担をこのような形で高齢者に返すのは間違っていると思いませんか?
建設的な話し合いでの解決を切に望みます。
純粋撤去
こちらは純粋撤去です。鶴見区あたりで発見しました。
超芸術トマソンには無用のほかに「純粋」という考え方も重要になります。
この「撤去」は撤去するものがあって初めて成立します。しかし、すでにモノ自体は撤去され「撤去」という文字だけが残されている状態です。
この状態は非常に貴重で、撤去する対象がないのに「撤去」の存在が肯定されており他の干渉を受けない生まれたままの姿の純粋な「撤去」を思う存分楽しめます。
(よくわからん)
純粋蛇口
こちらは純粋蛇口と純粋配管です。吹田市は江坂でこんにちはです。
末端が縁切りされており二人のベストパートナーである水を流せません。
純粋に蛇口や配管の造形美に酔いしれることが出来ます。
おわり
いかがでしたでしょうか。
これからも大阪の超芸術トマソンを発見し次第共有していきます。
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